クリア時間:35時間
トロコン時間:50時間
前置き
アトリエシリーズの不思議シリーズ三部作の二つ目に当たる「フィリスのアトリエ」の感想記事です。
私のアトリエ初体験はPS4のフリープレイで入手したソフィーのアトリエ(三部作の一つ目)なんですけど、ソフィークリア後に続編である本作を調べた時にはフィリスのことは特別可愛いと思わなかったんですよ。パッケージ絵だけ見た時は麻呂眉みたいな感じであまり好みじゃなかったので。
また、進行不能バグ含めてバグが多いとの話も聞いていたので、第二次アトリエ体験は当時新しく発売された「リディー&スールのアトリエ」(三部作の三つ目)になったんですが、そこで少し成長したフィリスの天真爛漫さと可愛さに目覚めました。
それをきっかけに、いつか「フィリスのアトリエ」をプレイしてしっかりと三部作をやり切りたいと思っていました。
それから3年くらいの期間を経て不思議シリーズDXとして再販されたために、非常にワクワクしながら今回プレイしましたので感想を書いていきます。(同日発売のニーア レプリカントを先に遊んだのは内緒)
キャラクター別感想
本作はオープンワールド(として成立しているかは怪しいが)形式をとっていることもあり、名前付きキャラクターやパーティに参加させられるキャラクターの数が不思議シリーズの他二作より多いです。
っていうことで、メインストーリーに絡むキャラクターの紹介のみで許してください…
フィリス・ミストルート
溢れる元気と好奇心が魅力の本作の主人公
私がプレイしたアトリエシリーズの主人公は皆元気でお人好しではありましたが、その中でも一番元気に感じました。
というのも、生まれてからずっと岩に囲まれた場所で暮らしていたために外の世界へ強い憧れを持っていたのです。
ソフィーたちとの出会いをきっかけとして初めて外に出た際に、私たちが当たり前の存在と思っている空にも全力で関心を示すのですが、そんな風に無邪気にはしゃぐ様子が可愛くないわけ無いですよねぇ?
また、本作は衣装についてもストーリーに絡めてきますので、多様な衣装に着せ替えながら旅をすすめ、ぜひフィリスの魅力に溺れてください。
リアーネ・ミストルート
フィリスちゃん大好き、シスコンお姉ちゃん
黒髪ロング、スタイル抜群、町の住民からも信頼される狩人
と圧倒的なクールビューティー感を醸し出していますが、重度の妹好きという欠点も。
だが、そこが良い
不思議シリーズ内の見た目の好みランキングでは2位に位置するくらいデザインが好きということもあって、主人公たちに負けず劣らず、アトリエで好きなキャラランク上位に食い込みます。
メイン・サブ武器で単体攻撃も全体攻撃もこなせるので最後までパーティーメンバーとして参加させていました。
メイン武器は弓で、サブ武器は剣だからね、それを華麗に振り回す美人が見られるんだからね、外すわけないよね。
イルメリア・フォン・ラインウェバー
友情を”ツン”で隠す、今をときめく天才錬金術師
フィリスの親友で、去り際には「バイバイ」を言わないほうが珍しいくらい、友人との関係を大切にする素敵な女の子。
ツンデレというほどではないんですけど、フィリスとかに比べると素直に気持ちを伝えられないところが可愛いかったですね。
基本的に行動に優しさがにじみ出てしまっているので、周囲の人伝いに相手に伝わったりしてしまうんですけど。
サブイベントでフィリスにぬいぐるみをもらうんですが、そのぬいぐるみを続編のリディ―&スール出演時にも大切にしていたのには友情の深さを感じました。
戦闘では使用可能アイテムの幅が広いのと、炎を使ったスキルがかっこいいという理由で採用していました。
装備は他の三人より微妙に劣るもので済ましてしまっていたので、気が付いたら倒れちゃってましたけど…
ソフィー・ノイエンミュラー
前作の愛らしさはそのまま、頼れる先生に
う・れ・し・い
いやー、私ソフィー大好きなんですよね。
デザインはもちろん、総合的な好きなキャラランクでも1位を走るほどに。
アトリエデビュー作の前作の主人公だったから思い入れがあるってのもあるんですけど、とにかく好きなんですよね。
どれくらい好きかというと、初めてスケールフィギュアの購入を決定したくらいには好きです。
2021年10月現在、予約期間は既に切れていますが一応商品リンクを張っておきますので、興味のある方はご覧いただいて再販に備えていただきたい、ぜひ。
そんなソフィーが出演しているのに、喜ばない人はいるのだろうか。
少なくとも私は違うことを高らかに叫びたい。
今作では主人公のフィリスが旅に出るきっかけを作る存在、そしてフィリスの先生として活躍します。先生の立場では前作からの成長を感じさせてくれるとともに、相変わらずの愛嬌でにんまりもさせてくれます。なんだこの子、かわいいな!
衣装もいいですよね。ソフィーらしさを多分に含みながらも、強者感を滲ませる赤の上着。
たまらんすわ!
あと、ソフィー専用アイテムの”救世と祝福の杖”や”原初の種火”、”終末の種火”のネーミングがかっこよすぎるのもニクい!種火二種は中二感も否めないですが、”救世と祝福の杖”は中二云々の前に、ソフィーの意思を感じる命名で心震えます。
まだまだソフィーの魅力は語りつくせませんが、ソフィーがパーティー加入可能になってから一度も外していないことだけお伝えしてソフィーのキャラクター紹介を締めておきます。
プラフタ
弟子にも孫弟子にも愛情を注ぐ、ソフィーの老子
ソフィーと共に前作から引き続いての出演です。
前作では高品質を装備すると通常攻撃だけで相手をチリのように消し飛ばすことのできたプラフタ大先生ですが、今作では装備調合の手間の多さからそのような役割を持たせる前にトロコンしてしまいました。
本作ではリアーネという保護者同士のつながりができたため、老子感が強くなった気がします。
※老子というのは中国語で”先生”という意味なので年齢に関する意味合いは皆無なのであしからず。
ゲーム要素別感想
いやー、なぜかわからないけど時間かかりましたね。アトリエシリーズって別にストーリー長く無いはずなんですが、50時間くらいかかりました。
といってもトロコンするまでの時間なので、一周クリアするまでのプレイ時間としては35時間くらいでいけるんじゃないでしょうか。
なんなら、本当に本筋を必要最小限で済ませるならもっと早くいけると思います。
あと、私が無駄に調合に凝りすぎなんでしょうね。
少し進めばより良い能力値の素材を拾えるのは理解してるんですが、どうしてもその時の最良を作っていかないと納得できないというか…
ストーリー
大きな目標として”錬金術師の公認試験に合格する”というのがあり、その受験資格である”既に公認である錬金術師から認定証をもらう”ことが旅の目的となります。
公認の錬金術師は各地に点在していますので、町の外の世界を見たがっていたフィリスの想いとマッチして、良い旅の物語になっていたと思います。
そして、本作は公認試験後に達成した条件の種類によってエンドが分岐します。
条件と言っても旅の中で関わってきた人たちのクエストを解決していくことで達成できるので、迷って詰まるということはないと思います。
ただ、各クエストそれなりに時間がかかりますので、トロコンを目指さない人は、上で紹介したメインキャラのイベントやご自分が好きなキャラのクエストだけ終わらせて物語を締めていただいたらと思います。
個人的には、フィリス・リアーネ・ソフィー・プラフタの四人で旅を続けるエンドが最高にフィリス達らしくて好きです。(ソフィーが好きなだけか?)
システム
基本メニュー周りはここ数年のアトリエ通りって感じですね。
素材の絞り込みや並び替えなど、メインシステムである調合に不可欠な要素は慣れれば流れるようにできると思います。
ただ、不満点もいくつかあります。
- アイテム複製無し
これは非常にデカい不満点です。
私がこれまでやったアトリエシリーズ(ソフィー、リディー&スール、ライザ1,2)では用意されてた機能なんですが、調合で作ったアイテムは一定条件下で複製が可能でした。
しかし、今作では戦闘で消費したアイテムの”補充”はあっても”複製”はできません。
これで何が困るかって言うと・・・
調合の全てです!
武器を含めて強いアイテムを作ろうとするとレア素材が必要になります。
中にはレア素材から調合したアイテムを素材とするものもあるので、複製ができないと連鎖的にレアアイテムの需要が高まっていくんですよね。
さらに不満なのが、調合熟練度との相性の悪さです。
アイテムに多くの特性を載せるためには調合熟練度を上げる必要があるのですが、熟練度は対象アイテムの調合を繰り返さなければ上がりません。
つまり、強いアイテムを作るのに非常に時間がかかるのです。
熟練度を上げるためだけの調合でもレア素材が必須になるので、いざ最強アイテムを調合しようとしても良い特性のついた素材が無いということが発生してしまいます。
このような理由から、ストーリークリア後でもいいので複製可能にしてくれていたらなぁ、と思いました。
- 素材のページ送り
地味に時間食われるので嫌な要素でした。
調合時に一項目で複数個素材を選ぶことがあるんですが、その際素材①を選んで次の項目→元の項目って戻ってくるとカーソルが素材①に移動しています。
その状態で素材の並び替えを行ってもカーソルは同じ素材①を指すので、素材①と違う要素で並び替えをした場合、カーソルを上位素材に持っていくまで時間がかかってしまう場合があります。
こういう地味なストレスは積み重なってくるとイライラしちゃいますね。
- ファストトラベル制限
拠点を設けず旅をするという設定なのでしょうがないんですが、一通りストーリーをクリアするまでは離れたエリアへのファストトラベル不可っていうのは単純に結構辛かったです…
音楽
「アトリエシリーズをプレイしたことはないけど、BGMは聞いたことがある」っていう人って結構いるらしいですね。
個人的には実際にプレイしてゲームの流れを踏まえて聞いてほしいんですけど、よくできた音楽だと一人歩きしちゃうのもしょうがないですね。
BGMとしては、「知を越えて」と「Shooting Star」ですかね。
「知を越えて」については流れる場面を言ってしまうとプレイした時の感動が薄れてしまいそうなので詳細は省きますが、作中でも特に記憶に残る戦闘シーンで流れますので、こうご期待。
「Shooting Star」はストーリークリア後のエンドコンテンツボスとの戦闘で流れる曲です。
明るい曲調ながらもしっかりと強者との戦闘という印象が感じられて、戦闘に気合が入ります。
ボーカル曲としてはOP曲の「flora」が頭一つ抜けて好きです。なんならアトリエシリーズのボーカル曲の中で一番好きかもしれません。
フィリスの優しい人柄・”旅”というテーマ・人生観が描写されており、聞き入ると泣いてしまいそうなくらい心に染みる曲になっています。
受け取り方は個人差があると思いますがSpotifyでも配信されているので、ぜひ!
おわりに
フィリスをはじめとしたキャラクター達の可愛さも堪能できたし、アトリエとしては珍しいオープンワールド風のストーリーなど目新しい部分も楽しめましたし、アトリエ好きなら買って損はないと思います。
ただ、
・ストーリーの日数制限有り
・アイテム複製無し
・ファストトラベル無し
と最近のアトリエの中では制限が厳しい作品となっているので、アトリエ初体験にはおすすめしないですね。これからアトリエを始めてみようという人は、ソフィーかライザ1でいいと思います。
余談ですが、不思議シリーズの続編として「ソフィーのアトリエ2」が発表されましたね。
ソフィーはアトリエシリーズで一番好きなキャラなのでとても楽しみです!
発売後にはまた感想をまとめると思いますので、お時間よろしければお付き合いください。
こんな感じで「フィリスのアトリエDX」の感想を締めさせていただきます。お付き合いいただきありがとうございました。
PS4版はこちらから
Switch版はこちらから
サントラはこちらから
<おまけ>ソフィーのアトリエ2はこちらから
コメント